防犯砂利を敷く前に知ってほしい!デメリットと解決法
家の防犯対策に関心をお持ちではありませんか?
近年、空き巣や強盗など不審者の侵入事件が多発しており、比較的安価で手軽に防犯対策が出来ることから防犯砂利が注目を集めていますが、防犯砂利にはいくつかの注意点があるのをご存知でしょうか。
例えば、砂利が砕けることで音が出にくくなり、防犯効果が低下する恐れや、近隣への騒音問題が発生する可能性があります。
しかし、適切な対策を取れば、これらの問題は解決できるのです。
この記事では、防犯砂利のデメリットとその解決法について詳しく解説します。
防犯対策と周囲への配慮を両立させ、安心して暮らせる環境づくりの参考になさってください。
防犯砂利の基本

防犯砂利は、家屋の防犯対策として注目を集めています。その基本的な特徴と効果について、詳しく見ていきましょう。
防犯砂利の主な効果
防犯砂利には、複数の効果があります。以下に主な効果をまとめてみました。
- 不審者への警戒感:大きな音により侵入を躊躇させます
- 存在の通知:音によって周囲の人に気づかれやすくなります
- 景観の向上:カラーバリエーションが豊富で、エクステリアの見栄えを良くします
- 環境への配慮:多くの製品がリサイクル素材を使用しています
- 雑草対策:生育を抑制し、庭の手入れの手間を減らせます
- 靴の汚れ防止:土を隠すことで、靴が汚れにくくなります
これらの効果により、防犯砂利は単なる防犯対策だけでなく、様々な価値を持っています。
音の大きさと防犯性能の関係

防犯砂利の効果は、その音の大きさと密接に関連しています。
一般的に、70デシベル以上の音が出る防犯砂利が効果的とされています。
この音量は、周囲の人に気づかれやすく、不審者に対する強い抑止力となります。
しかし、音が大きすぎると近隣への迷惑になる可能性もあるため、バランスが重要です。
また、素材によって音の特性が異なります。例えば、ガラス製は高い音を、天然石製はより低い音を発する傾向があります。
設置場所や周辺環境に応じて、適切な素材を選ぶことが防犯効果を最大化するポイントです。
防犯砂利のメリット
防犯砂利には、家の安全性を高めるだけでなく、見た目や環境面でも多くの利点があります。
これから、防犯砂利がもたらす様々なメリットについて詳しく見ていきましょう。
防犯面での利点

防犯砂利の最大の特徴は、その名の通り防犯効果にあります。
この砂利は、上を歩くと70dB以上の大きな音を出すように設計されています。
これは、セミの鳴き声と同程度の音量であり、周囲の人々に気づかれる可能性が高く侵入者を警戒させます。
結果として、住宅への不法侵入や犯罪行為を未然に防ぐ効果が期待できるでしょう。
さらに、この音は居住者にとってもよいです。
夜間や外出時に誰かが敷地内に入ってきた場合、すぐに気づくことができます。
これにより、適切な対応を取る余裕が生まれ、安全性の向上につながります。
景観と実用性の両立
防犯砂利は、単に防犯効果だけでなく、エクステリアの美観を高める役割も果たします。
豊富なカラーバリエーションにより、住宅の外観や庭のデザインに合わせて選ぶことができるのです。


例えば、白や灰色の砂利は和風の庭にマッチし、落ち着いた雰囲気を演出します。
一方、カラフルな砂利を使えば、モダンでポップな印象を与えることができます。
このように、防犯砂利は実用性と装飾性を兼ね備えた素材といえます。
また、防犯砂利には雑草対策としての効果もあります。砂利を敷くことで地面を覆い、雑草の生育を抑制します。
ただし、防犯砂利だけでは次第に雑草が侵入してきますので、防草シートの併用がおすすめです。
防草シートを敷くことで長期にわたり雑草の侵入を防ぐことが出来ます。
これにより、庭の手入れにかかる時間と労力を大幅に削減できます。
さらに、砂利で地面を覆うために土が露出せず、靴が汚れにくくなるという利点もあります。
環境への配慮

防犯砂利の多くは、環境に配慮した素材で作られています。
例えば、リサイクルガラスを使用した製品は、資源の有効活用に貢献しています。
これにより、新たな原材料の使用を抑え、環境負荷の低減につながるのです。
また、防犯砂利は軽量な素材が多く使われています。これは、輸送時のCO2排出量を削減する効果があります。
さらに、施工時の労力も軽減されるため、作業効率の向上にもつながります。
防犯砂利の中には、保水性や透水性に優れた製品もあります。
これらの特性は、雨水の地下浸透を促進し、都市部のヒートアイランド現象の緩和に寄与する可能性があります。
このように、防犯砂利は安全性の向上だけでなく、環境保護の面でも注目される素材なのです。
防犯砂利のデメリット
防犯砂利は優れた防犯効果を発揮する一方、いくつかの課題も抱えています。
これらの問題点を理解し、適切に対処することで、より効果的に防犯砂利を活用できます。
では、具体的にどのような問題があり、どう対処すべきか見ていきましょう。
耐久性と音の持続性の問題

防犯砂利の主な目的は、不審者の侵入を音で知らせることです。
しかし、時間の経過とともにその効果が低下する可能性があります。
この問題の原因と対策を見ていきましょう。
まず、防犯砂利の耐久性に関する問題があります。
特に軽量素材を使用した防犯砂利は、踏むことで徐々に砕けてしまう傾向があります。
砕けた砂利は粉々になり、本来の音を出しにくくなってしまいます。
これにより、防犯効果が低下する恐れがあります。
この問題を解決するには、素材選びが鍵となります。
例えば、セラミック製や天然石製の防犯砂利は、ガラス製に比べて耐久性が高いといえます。初期投資は高くなりますが、長期的に見れば費用対効果に優れています。
また、定期的な点検とメンテナンスも重要です。
砕けた砂利を新しいものと交換することで、常に効果的な防犯環境を維持できます。年に1-2回程度、砂利の状態をチェックし、必要に応じて補充や交換を行いましょう。
落ち葉やゴミなど堆積物の問題

防犯砂利のメンテナンスで最も注意したいのが、砂利の間に入り込むゴミの処理です。
落ち葉や小石、ほこりなどが砂利の隙間に入り込むと、音が鳴りにくくなってしまいます。
また、これらのゴミは取り除くことが難しいです。
この問題に対処するには、以下のような方法が効果的です。
1定期的な高圧洗浄

強力な水流で砂利の間のゴミを洗い流します。
2ブロワーの使用

落ち葉などの軽いゴミを吹き飛ばします。
こうしたメンテナンスを定期的に行えば、防犯砂利の効果を長く保てます。。
また、防犯砂利を敷く際に防草シートを併用すると、雑草の生育を抑制し、メンテナンスの手間を軽減できます。これにより、清掃の頻度を減らすことができます。
雑草侵入の問題

防犯砂利を使用していると次第に出てくるのが問題雑草です。
防犯砂利を敷いた初期のころは雑草を抑制する効果があるのですが、雑草は徐々に侵入してきます。
雑草の侵入で多いのが飛来種子です。遠方から風や小動物によって運ばれてきた雑草の種が防犯砂利の間に落ち、そこで根付いてしまう場合があります。
雑草が小さなうちに除草ができる場合は問題ないのですが、こまめなお手入れが困難な場合は、雑草が成長するだけでなく、こぼれ種などにより徐々に増殖していきます。
防犯砂利の間に雑草が侵入すると音が鳴りにくくなり、防犯効果も弱まってしまうため、防犯砂利を敷く際には防草シートを敷かれることをおすすめします。
ただし、どんな防草シートでもいいわけではありません。重要なのは防草シートの防根機能です。
防草シートの上に防犯砂利を敷くと、その砂利の層で必ず雑草が生えてきます。
防根機能のない防草シートでは、雑草の根が防草シートを貫通してしまい、抜き取りが非常に困難になります。
必ず、防根機能が備わった防草シートをお選びください。防根機能付きの防草シートを敷いてから防犯砂利を敷くことで、除草頻度や除草時間を大幅に減らすことができます。
他にも、防草シートは防犯砂利が土中に埋没するのを防ぎ、目減りによる防犯砂利の補充を減らす効果もありますので、防犯砂利を敷かれる際は是非防草シートも活用ください。
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近隣への配慮
防犯砂利の音は、セミの鳴き声に匹敵する大きさです。
防犯砂利の音は、不審者を抑止する効果がある一方で、近隣住民にとっては騒音となる可能性があります。
特に夜間や早朝の時間帯に、この音が近隣に迷惑をかける可能性があるのです。
では、この問題にどう対処すべきか、具体的な方法を見ていきましょう。
- 音の小さい素材の選択。瓦製など、比較的音の小さい防犯砂利を選ぶ
- 砂利の敷き方の工夫。建物から離れた場所に敷く、または一部のみに敷く
- 防音壁の設置。砂利を敷いた部分の周囲に低い塀や植栽を設置する
- 時間帯による使用制限。夜間は別のルートを使用するなど、配慮を示す

近隣住民とのコミュニケーションも重要です。
ご近所さんに防犯対策の一環として防犯砂利を敷くことを事前に説明しておくことで、トラブルを未然に防ぐことが出来ます。
防犯砂利は、音が大きければ大きいほど良いというものでもありません。
適度な音量で、かつ効果的な防犯対策となるよう、慎重に選択しましょう。
適切な防犯砂利の選び方
防犯砂利の選び方と施工には、いくつかの重要なポイントがあります。
ここでは、素材の特徴、敷設面積、予算、そして効果的な施工方法について詳しく解説していきます。
素材別の特徴と選択基準
防犯砂利には様々な素材があり、それぞれに特徴があります。適切な素材を選ぶことで、より効果的な防犯対策を行うことができます。
素材 | 特徴 | 選択基準 |
---|---|---|
ガラス製 | 軽量で音が大きい、砕けやすい | 音効果を重視する場合 |
セラミック製 | 頑丈で音も大きい、高価 | 耐久性と音効果を求める場合 |
天然石・溶岩製 | 高級感があり耐久性が高い、重い | 景観と耐久性を重視する場合 |
瓦製 | 浸透性と保水力がある、音は小さめ | 環境への配慮を重視する場合 |
敷設面積と予算の考え方
防犯砂利の敷設面積と予算は密接に関連しています。
適切な計画を立てることで、効果的かつ経済的な施工が可能になります。
敷設面積を決める際は、以下の点を考慮しましょう。
- 侵入されやすい場所(窓の下や塀沿いなど)を優先する
- 歩行者の動線を考慮し、必要な範囲を決める
- 景観を損なわない範囲で効果的な配置を考える
予算に関しては、以下の要素を考慮に入れましょう。
1防犯砂利の材質と量
防犯砂利の量(早見表)
防犯砂利の厚さ | 1㎡あたりの防犯砂利の量 |
---|---|
3㎝ | 30ℓ |
5㎝ | 50ℓ |
10㎝ | 100ℓ |
参考までに、防犯砂利の量は「防犯砂利を敷く面積」と、「防犯砂利を敷く厚み」が分かれば求められます。
計算式は下記のとおりです。


2下地処理の費用(防草シート)
下地処理として防草シートによる雑草対策があります。雑草対策に必要な資材は次の通りです。
- 防草シート
- 固定ピン
- 防草シート効果アップ副資材(粘着テープや接着剤など)
3施工費用
除草・整地のほか、防草シート敷き、防犯砂利敷きにかかる手間代です。
ですが、自分でDIYする場合は施工にかかる手間代は不要です。素人でも簡単に施工できますのでDIYでの防犯対策がおすすめです。
4定期的なメンテナンス費用
メンテナンスにかかる主な費用は、補充や入れ替え用の防犯砂利購入費です。
砕けやすい素材を選んだ場合、定期的な補充や入れ替えが必要になる可能性があります。
その他、落ち葉などのゴミを除去するためのブロワーなどメンテナンス道具購入費もあります。
以上のように長期的な視点で予算を立てることが重要です。
初期費用だけでなく、メンテナンスにかかる費用も考慮に入れましょう。
効果的な施工方法
防犯砂利の効果を最大限に引き出すためには、適切な施工方法が欠かせません。
ここでは、効果的な施工のポイントをご紹介します。
まず、下地処理が重要です。以下の手順で行いましょう。
1除草する

2地面を平らにする

3防草シートを敷く

4防犯砂利を敷き詰める

地面を平らにすることで、防草シートにシワが入らずきれいに敷けるほか、防犯砂利の厚みを均一に敷くことが出来るため、均一な音量を発することが出来ます。
また、防草シートを敷くことで雑草を抑えられ、草むしりの手間を省くことが出来ます。
さらに、防犯砂利が土に埋まるのを防止し、目減りによる補充を減らすことが出来ます。
このように適切な下地処理が、長期的な防犯効果の維持につながります。
なお、防草シートの敷き方は別途詳しくご紹介しておりますので参考になさってください。
防犯砂利を敷く際のコツは以下の通りです。
- 厚さは5〜10cm程度を目安にする
- 均一に敷き詰める
施工後は定期的なメンテナンスが効果を持続させるポイントです。
落ち葉やゴミを取り除き、必要に応じて防犯砂利の補充を行いましょう。これにより、防犯効果を長期間維持することができます。
以上のポイントを押さえることで、効果的な防犯砂利の選択と施工が可能になります。
まとめ
防犯砂利は優れた防犯効果を持つ一方で、いくつかの課題も抱えています。
本記事では、防犯砂利の基本的な特徴や効果、メリット・デメリット、そして適切な選び方と施工方法について詳しく解説してきました。
防犯砂利の導入を検討されている方は、ここまで紹介したポイントを押さえた上で、自宅の状況や予算に合わせて最適な防犯砂利を選択いただき、正しく施工なさってください。
効果的な防犯対策で、安心して暮らせる環境づくりを目指しましょう。