太陽光発電施設での雑草管理には様々な方法がありますが、効果や持続時間、コストもそれぞれ違いがあります。様々な管理方法を効果・持続時間でグラフに表わすと『除草』『抑草』『防草』のゾーンができます。
『防草』に向かうに従って効果は上がり、持続時間は長くなります。しかし、初期コストも同様に上がっていきます。では、これらの雑草管理方法にはどのようなメリット・デメリットがあるかをご説明させていただきます。
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定期的な草刈り
- 【方法】
- 肩掛け式や自走式の草刈り機で刈り取る。
- 【除草の仕組み】
- 草が生えたら都度刈り取ります。
最低2~3回/年は刈取り必要。 - 【メリット】
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・1回あたりのコストは安い。
・見た目が最も自然。
- 【デメリット】
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・刈り取ってもすぐに生えて効果が持続しない。
・配線の切断などに注意が必要。
・刈り取った雑草の処分にコストがかかる。
定期的な除草剤散布
- 【方法】
- 茎葉処理型の除草剤により既存雑草を枯らした後、もしくは草刈り除草後に土壌処理型の除草剤を散布。
- 【除草の仕組み】
- 茎葉処理型は、すでに生えている雑草の葉から薬剤を吸収させて枯らし、土壌処理型は、土壌表面に処理層を作り、そこに新たに発生する雑草の根から薬剤を吸収させて枯らす。
- 【メリット】
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・1回あたりのコストが非常に安い。
・散布が容易。
- 【デメリット】
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・効果は長くて6ヶ月程度、最低年2回、毎年継続して散布が必要。
・散布時期を間違えると効果が低い。
・近隣で農作物を作られている場合など周辺環境に注意が必要。
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地被植物による被覆
- 【方法】
- 除草・整地後に丈が低く成長の著しいクローバーや芝生等の種をまく。
- 【抑草の仕組み】
- 地面を背丈の低い植物で覆うことで、雑草の侵入を抑える。
- 【メリット】
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・初期コストは非常に安価。
・施工が楽。
・見た目が良い。
- 【デメリット】
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・発芽から定着までの水管理に注意が必要。
・地被植物が全面を被覆するまでの雑草管理が大変。
・雑草管理の際は、配線の切断などに注意が必要。
砕石敷き
- 【方法】
- 除草・整地後に砕石を敷き詰めて転圧。
- 【抑草の仕組み】
- 日光を遮断する事で光合成を抑え、雑草を抑制。
- 【メリット】
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・初期コストは安価。
・架台などの障害物や現場形状に左右されず、施工が楽。
- 【デメリット】
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・経過と共にに雑草が侵入し、草刈りや除草剤(茎葉処理型)散布などの維持管理が必要。
・維持で草刈り機を使用する際には、砕石の飛散によるパネル損傷、配線の切断などに注意が必要。刈り取った雑草の処分にもコストがかかる。
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防草シート敷設
コンクリート舗装
- 【方法】
- 除草・整地後にコンクリートで舗装。
- 【防草の仕組み】
- 物理的強度で雑草を防止。
- 【メリット】
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・防草効果が最も高い。
・効果期間が最も長い。
・雑草の侵入が殆ど無く、維持管理コストが殆ど不要。
- 【デメリット】
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・初期コスト、撤去時のコストが高い。
・透水性がなく、敷地の排水を考慮する必要がある。
・型枠の設置や養生期間が長く、施工性が悪い。
上記の他にも土系の舗装、ウッドチップや鉄鋼スラグなどのマルチング材敷きなど雑草管理方法は色々ございますが、
どの管理方法を取っても一長一短あります。
防草効果・持続性を最優先させれば、コンクリート舗装が最適ですし、初期コストを最優先させれば草刈りが最適です。
しかし、定期的な管理が出来る場合は別ですが、なかなか管理に行けないのが現状です。出来ればあまり手をかけず、
効果が長持ちする方法が良いですよね。だから当店では、『除草』ではなくて『防草』をオススメしております。
その『防草』の中で、当店が最も自信を持ってご提案できる方法、
それは『 防草シート による雑草管理』です。